「食と健康」その①発達障害の子どもが変わる食事

分子栄養学認定カウンセラー

Remake salon MoMo 気功整体師    徳田富雄

 

「食と健康」その①発達障害の子どもが変わる食事

 

リメイクサロンモモで整体師をしている徳田富雄です。今回からは「食と健康」について連載をしていきます。第1回は、アメリカの認定栄養コンサルタントのジュリー・マシューズの著書から「発達障害の子どもが変わる食事」について紹介したいと思います。

自閉症スペクトラム障害、ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)などの発達障害の発症率は、近年異常な勢いで増え続けています。発達障害のある子どもは生化学経路、消化、免疫システムに欠陥があるために睡眠障害、疲れやすい、アレルギー疾患、便秘、下痢などのような体の不調や病気がよく併発します。中でもカンジダ菌の増殖、食物過敏といった腸や消化に関する問題は発達障害の子どものほぼ全員に見られるといわれています。

最近では発達障害の子どもの行動や症状が食べ物によって左右されることが分かってきています。私たちが日々口にするものによって、腸の状態は良くも悪くもなります。そして、何より重要なのが、その腸の状態が脳にまで悪影響を及ぼすという厳然たる事実です。

それでは腸の問題を改善し、発達障害がよくなる「食事」とはどのようなものでしょうか?以下に「食事療法」を成功させるための5つのステップご紹介します。

ステップ1 有害な食べ物を取り除く…着色料、発色料、保存料、香料、酸化防止剤、乳化剤、たんぱく加水分解物、化学調味料(アミノ酸等)、漂白剤などの食品添加物及び化学合成物質を真っ先に食事から取り除く。甘味料は人工(アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロースなど)ではなく天然のものを選ぶ。脳の機能を妨げるトランス脂肪酸(マーガリン、ショートニングなど)を避ける。

ステップ2 基本のサプリメントで体を整える…消化酵素(エンザイム)、プロバイオティクス(乳酸菌)、オメガ3(DHA、EPAなど)、マグネシウム、亜鉛、カルシウム、ビタミンB群(B6、B12、葉酸)

追加で撮りたいサプリメント…ビタミンC、ビタミンE、セレン、ガンマリノレン酸

ステップ3 三大栄養素を補給する…炭水化物は果物、イモ類などの野菜や根菜類、全粒粉パンや玄米などの全粒穀物、豆類から複合的に摂取する。タンパク質は植物性タンパク質か良質の肉から摂取する。脂肪はナッツ類や種子類、アボカド、オリーブオイル、アマニ、青魚などに含まれるものが良質です。

ステップ4 食事療法を開始する…以下の手順で進めます。

  • 乳製品(カゼイン)を含む食品(牛乳、すべての乳製品)を1~2週間除去(CF)。代替品はココナッツミルク、アーモンドミルクなど。
  • 乳製品に加えて、小麦などを含む食品(グルテン)を3~6週間除去(GF)。代替品は米(玄米)、そば、小麦粉不使用のパン、パスタ、餅など。
  • 引き続き、カゼインとグルテンを含んだ食品を半年間除去。

アメリカ自閉症研究所の調査によると、GFCFは実施者の65%に効果がありました。消化に関する問題が改善し、いろいろな食品が食べられるようになると徐々に体調が良くなり、脳が正常に機能するようになるので、認知力が向上し問題行動が改善することが多々あります。発達障害の子どもは言葉の発達が遅れることが多いのですが、言語面で著しい改善を見せる子どもも少なくありません。

ステップ5 さらに効果を上げる栄養素を補給する…過敏症で除外する対象になっていなければ積極的に摂っていただきたい、発達障害の子どもに良い食品は以下の通りです。

・サツマイモ・自然な環境で育てられた卵や肉とその脂肪分・豆類・全粒穀物・葉物野菜・ネトル茶(ハーブティーの一種)・ナッツや種子類・麻の実・昆布などの海藻類